室温を2度上げると健康寿命は4歳のびる
日本は、世界でも有数の長寿国として有名です。
平均寿命は延び続け、2019年では男性81.41歳、女性87.45歳です。
一方、健康寿命も延びてはいますが、平均寿命ほどの伸び率ではありません。
ということは、「不健康で暮らさなければならない時間が延びている」と言えそうです。
健康寿命とは日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間のこと。
平均寿命が延びたとしても、この「健康で自立した生活ができる」期間が延びないことには、つらく苦しい時間が延びるだけですし、国の医療費も圧迫することになってしまいます。
なんとかこの健康寿命を少しでも延ばしたいものです。
この本の著者は多くの研究者への取材から、健康を守るのは家であり、冬の家の室温を上げることが重要であると述べています。
室温が2度上がれば健康寿命は4歳のびる、
室温が5度高いと脳神経は10歳若くなる、
着こまないことが脳の健康につながる、
など、とても興味深い話題です。
また、単に室温を上げればいいかということに関しても、今のコロナ禍にもふれ、ただ暖房をかけるだけでは換気をしないことになり、空気が汚れる、換気も必要である、ということにも触れられています。
暖房費用と室内空気汚染の研究結果をあげ、コストと健康を総合的に考えると換気回数0.5回がやはり最も効率的とのこと。
冬の室温を上げて、換気も行う。
「涼温な家」は健康寿命延伸のために、今後の時代に求められる家づくりです。
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